ここから先は唐突に「しゅごキャラ!」にはまったさかきがノリだけでパロった
まぁ、そうゆう感じの代物です。
パロ物に興味のない方、嫌悪感を抱かれる方は速やかにお戻りください。

ちなみに今回の配役は
日奈森あむ → ツナ
真城りま → 雲雀
藤崎なぎひこ(撫子) → 骸(クローム)
辺里唯世 → 山本
相馬空海 → 獄寺
管理人さん → リボーン
の設定です。よろしいですか?

原作(アニメ)に忠実なパロではありません。
そもそもしゅごキャラは基本出てきませんがよろしいですか?

よろしいですね?

後悔してもしりませんよ?


ドンと来いよ!!な方はスクロールでどうぞ





























骸 帰還す







「わざわざすまねーな」
「いえ。別に構わないんですけど、なんですか? 俺に用って」
「ふふん」

いかにもこれから楽しいことが始まるといわんばかりに鼻鳴らしたのは我等がボンゴレ学園の理事長でもあるリボーン。相棒のレオンを撫でながらこちらに向き直った。
用があるから来い、と一方的に命令されたのはつい5分ほど前。
山本にせかされて、慌てて駆けつけてみればこの状況だ。
笑うばかりで言葉を返さないリボーンから山本に視線を移しても似たり寄ったりの表情でこちらを見ていた。

「・・・・あの・・・リボーンさん・・・?」
「入れ」

リボーンの声を待っていたと言わんばかりに先ほど閉じたばかりの重厚な扉がぎぎっと音を立てて開かれた。その扉の向こうにいたのは獄寺もよく知る人物。
こつんこつん、高い音で踵を鳴らしながらその者が姿を現す。

「!?」
「・・・久しぶり・・・・・・獄寺隼人」
「クロームじゃねえか!」

真ん中分けのパイナップル頭に右目の眼帯。
まごう事なき記憶の中のクローム髑髏その人だった。
しかしクロームは半年ほど前からイタリアに留学しており、1年はあちらで修行することになっていたはずだ。
思わぬ人間との邂逅に獄寺のテンションが一気に上がった。

「なんだよクローム!!お前いつ帰ってきたんだよ!」
「・・・・・・髪・・・・・・乱れる・・・・・・・」
「うっせー!!この!このぅ!!」

嫌がるクロームに構いもせずに頭をぐりぐり撫で繰り回してやる。
留学も一人で決めちまいやがって、更に何も連絡もなく帰国してきたんだ。
これくらい許されるだろう。
もぞもぞといつもの緩慢な動作でお気に入りのナップル頭を整えるとクロームは一歩後ろに引いて口を開いた。

「・・・・・着替えてくる・・・・・ちょっと・・・・待ってて・・・・」
「?着替え?」
「あんまり・・・・・驚かないでね・・・・・・」
「???」

意味がよく分からずに頭に?マークを飛ばしている後ろで、リボーンと山本がこっそりと腹を抱えていたことを獄寺は知らない。




「お待たせしました」

そう言って出て来たのは男子の制服に身を包んだクローム。
少しだけ雰囲気がいつもと違うような気もするが、制服と眼帯がないことを抜かせばそれ以上の変化はない。

「・・・・・・・クローム・・・お前なんで男子の制服なんか・・・・」
「これが本来の姿なんだよな」
「は?」
「クフフ。僕の本当の名前は六道骸。正真正銘の男の子ですよ」
「な・・・・・・・なにいいぃぃっっlythjljmb:s;rlふぉbjg:rt!?!?!?!?!?」

獄寺の絶叫が学校中にこだました。




「骸は今までスパイ活動の為に、女の格好してたんだよ」

山本がしらっと言ってのける。
この様子だとコイツはかなり以前からこの事実を知っていたようだ。
・・・・後でぜってーしばいてやるっ!!
そこではたと動きを止める。

「・・・ちょっとまてよ・・・てことはなにがそれで、あれはこれで・・・・・」

だめだ・・・・脳みそが現実に追いつかない・・・
こちらの様子を見てとってか、骸が申し訳なさそうに笑った。

「そんなに難しく考えないでください。中身は同じ僕なんですから」
「獄寺は頭いいのに飲み込みはさっぱりだな」
「いーじゃねーか。それでだ獄寺、今日お前を呼んだのはほかでもない。
先代ジャックスチェアとして骸を新ジャックに説得しろ」
「アルコバレーノ。その話は断ったはずですよ」
「そーゆーワケにもいかねーんだって骸。ここんとこミルフィオーレも新しいこと企んでるみたいだし、いつまでもジャックスチェアを空席にはしておけねーんだよ」

まったく緊迫感がない様子で山本が説得に応じるも、ほだされる様子はまったくない。
無意味な押し問答が繰り返される。
この現状を目の前にしてようやく自分がここに呼ばれたわけを理解した。

しかし、クローム・・・いや骸か・・・・コイツが新ジャックか・・・

先代のクイーンがジャックに就くなど未だかつてない人事だ。
だからといって、山本の言うとおりいつまでもジャックを空席にはしておけない。
ミルフィオーレの連中がいつ何を仕掛けてくるか分からないのだ。
こちらも万全の体制を敷いておきたい。
そもそもコイツをガーディアンに入れれば新しく仕事を教え込む必要もないわけで・・・・
もろもろの事情を組み込んではじき出した答えは

「大体僕は「いいんじゃねぇか。やってやれよ」

骸の声をさえぎって獄寺が結論を答えた。

「元クイーンがジャックやるってのも面白いじゃねーか」
「面白いって・・・・ただ仕事の引継ぎが面倒くさいだけでしょう?」
「・・・・・っち!」

ばれてたか

「どうしてもダメか?骸がいたらぜってーおもしれーことになると思うんだ」

満面の笑みで。
山本が骸ににこにこ笑いかける。
眩しいまでのさわやかな笑顔。
たいていの女はこれで秒殺だ。
しかし、今回は相手が悪かったようだ。

「山本武。そのきらきら笑顔は僕には通用しませんよ」
「つべこべうるせーな。おもしれーだけで理由には十分じゃねーか。
 いつだって答えは意外なところにあるもんだ。
 石ころの中に宝石が、星屑の中に運命が。
 もしかしたらおもしれーの中にお前の探している答えがあるかもしれねーぞ」
「・・・・・・・・そんなこと言って、ただ君が楽しみたいだけでしょう」
「まぁ。そうともいうな」

にやり。
リボーンは不敵に笑みを浮かべた。




「じゃ、これ読んどいてくれよ」

ばさっと数十枚にも及ぶ書類を骸に押し付けた。
その内容はというと、ここ最近のガーディアンの活動報告書だ。
骸が留学してからの半年間で起きた新たな抗争や同盟ファミリーのリストアップから決算報告までその情報は多岐に渡る。

「・・・・みんな強引なんですから・・・・このリングだって・・・・」

右手の薬指には複雑な刻印が印されたリングがはめられていた。
それこそがガーディアンの証でもあるボンゴレリング。
以前まで獄寺の指にはめられていたものだ。

「僕はまたすぐに日本を離れるかもしれないんですよ」
「十代目が喜ぶんなら、短期間だってかまわねーよ。」
「そーゆーことなのな」
「そういや、お前十代目にはもう逢ったのか?」

十代目フリークの獄寺とすれば、何を置いても十代目が世界の中心だ。
親友のクロームが帰国したと知ればそれだけでも喜ぶに違いない。
十代目の喜ぶ顔が見れるのならば、骸の事情などしったこっちゃない。
それは骸、というかクロームにとっても同じはずで。
帰国したら一にも二にもまず十代目に逢いに行くとばかり思っていたのだが、この様子を見る限りどうやらまだ顔を合わせてはいないようだ。 それどころか、十代目の名前を聞いただけで急に顔色を悪くしだした。

「・・・・・それなんですよね・・・・・」
「「ん?」」

はぁ、と大きくため息をついて手を額に当てて悩む骸。

「逢いたいのは山々なのですが、綱吉君が逢いたがっているのはクロームであって
 僕ではないんですよね・・・・そう思うとなんだか複雑で・・・・」
「うそ・・・・クローム・・・・じゃない、骸?」

懐かしい声に振り返れば、そこにいたのは今一番逢いたくて、でも一番逢いたくなかったその人の姿。半年前と変わらない笑顔でツナがこちらに駆け寄ってくるではないか。

「ひさしぶり!!元気だった?」
「・・・・う・・・・・うん」
「十代目、ご存知なんですか?」
「骸でしょ?クロームの双子のお兄さんの」
「双子の」
「兄」
「「ほぉぉぉぉ」」
「うぐっ・・・・・・・・」

後ろから刺さる二人の視線が痛い。
・・・・・僕だってこんな嘘つきたくてついたんじゃありません。
言うにやまれぬ事情があったんです!
なんて心の中で叫んでも二人に聞こえるわけもなく。
ジト目でこちらを見る視線と、綱吉君の輝くばかりに嬉々とした瞳に板ばさみ。

「何で骸がうちの制服きてるの?あ、もしかして!転校して来るとか??
 でもガーディアンのケープまで・・・」
「・・・・あ・・・・あははは・・・・・」

乾いた笑いしか出てこない。
どうして帰ってきて早々にこんな目にあうのだろう。
泣きたい気持ちを懸命に抑えて、この場をどうやり過ごすかに頭をフル回転させる。
すると横からいらぬフォローが。

「そーなんだぜ、ツナ!実はコイツ」
「新しいジャックスチェアに決まったんですよ、十代目」
「うそ・・・・本当に!?」

満面の笑顔で。
疑いを持たない彼だからこそ携えることの出来る無垢な瞳で。
きらきらとその目を輝かせながらツナが骸を覗き込む。

「う・・・・!」
「・・・・こっちのきらきら笑顔は効いてるのな」

対照的にひきつった笑いを浮かべるこちらにはまったく気付かない様子でツナは喜びをあらわにする。

「よかったー!!お兄さんが抜けて心細かったんだー!」
「・・・いや・・・あの・・・・」
「そうだ!皆に知らせなきゃ!先行ってるねー」
「う・・・・・うーん・・・・」

ロイヤルガーデンのほうにいるであろう他の仲間にも新ジャックのことを1秒でも早く伝えて上げたい気持ちが勝り、ツナは挨拶もそこそこに走り出してしまった。
勢いに気圧された骸は仕方なしにツナの背中が見えなくなるまで力なく手を振った。
優に1分ほどはそうしていたのではないだろうか。
急に力なくしたように崩れ落ちると力に限り叫ぶ。

「どーするんですか、僕ぅぅぅっっっ!!!!!」
「「新ジャック誕生!」」

獄寺と山本が息ピッタリにずびしっ!と親指を立てた。
・・・・こんなときばっかり調子のいい奴等だ・・・




「くぴゃ!?クロームと双子ぉ!?ランボさん聞いてないもんね!
 ツナだけ知ってるなんてずるいんだもんね!」

ロイヤルガーデンの中にランボの声が響く。
自分だけがのけ者にされていたように感じてさっきからツナをぽかぽか殴っている。
仕方ないだろ、と宥め透かしても効果がなく、今日のお茶菓子を一つ譲渡することで何とかランボのむくれ面は機嫌を取り戻したようだ。
その様子を静かに見つめていた雲雀。
初めて聞く名前に珍しく興味を示した。
ぶっきらぼうにキングスチェアの山本に問う。

「・・・・・ねぇ、クロームって誰・・・?」
「前任のクイーンズチェアだった奴だぜ」
「ふぅん・・・・」

なんとも面白くなさそうに紅茶を一啜り。
すると所在なさげに視線をめぐらせていた当の本人、骸と視線が交わる。

「新ジャック?君、リングに炎も灯せなくてガーディアン出来るの?」
「あ・・・・それは・・・・」
「大丈夫だぜ!なんたって骸は元クイー「おや、山本武?頬がかゆいと?」

いきなりトップシークレット事項を言うかこいつは!
口を滑らせそうになる山本の頬を憎しみたっぷりに引き伸ばす。
・・・・面白いくらいに伸びた。

「・・・・・・・じーーーーー・・・・・・」
「ぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・」

何故僕ばかりがこんな目に。
再び後方からの刺さるほどの視線が痛い。
明らかにこの人僕に対して敵意を持っていますね。
・・・先が思いやられます・・・・

「でもやっぱりよく似てるなぁ、クロームに」
「ランボさん知ってるよ!
クロームはねぇ、今は留学中だけどツナと同じクラスで親友だったんだよ」
「・・・・・親友・・・・」

その言葉を含みを持たせて反復すると、とたんにしおらしい雰囲気をかもし出す。
とことこツナに近づき、控えめに上着の裾を引く。

「?何ですか?」
「僕だってクイーンズチェア。同じクラス。なのに僕は親友じゃないの?」
「ひ、雲雀さん!?」

今にも溢れ出してしまいそうなほど、瞳には涙が溜め込まれていて。
上目使いにこちらを見る姿はいつもの恐ろしさなんてどこへやら、可憐ですらある。
普段からは想像もできない姿に思わずドキッとさせられた。
逸る動悸を抑えながらも、見慣れぬ雲雀の姿に動揺が隠せない。
そんなわたわた慌てるツナの動きを止めたのは冷静な骸の声。

「綱吉君、構うことはありませんよ。それ、嘘泣きですから」
「・・・ちっ・・・」

予想通り、涙は決壊することなくあっさりと引いた。
いつの間に取り出したのかも分からない目薬がその辺に放り投げられた。
敵意丸出しでこちらを睨んでくる。
いっそ清々しいほどの移り身の早さだ。

「なんで分かるの」
「芝居は僕も得意なんですよ。とにかく宜しく御願いします。雲雀君」

何事も元が肝心。
少々気に入らない所もある相手だが、ここは友好的に握手の一つもと手を差し出す。
その手が取られることはなかったが。

「やだ」

冷たい声に一蹴された。
雲雀は一歩後ろに引くとこれ見よがしにツナの腰に手を伸ばす。

「綱吉。こいつと仲良くしたら咬み殺すからね。なんとなく信用できない香りがする」
「・・・・ははは・・・困りましたねぇ・・・・」

薄笑いを浮かべてみるも心中は穏やかではなかった。
僕の綱吉君にべったべったと触れておいてその横暴な態度。
一体何様のつもりですか。
僕がこの学園に残ってさえいればこんな奴をガーディアンにせずに済んだというのに。
言い知れぬ殺意すら湧いてきましたよ。
第一この僕を差し置いて綱吉君と親友面するなんておこがましい。
君が綱吉君の何を知っているというんですか。
僕は一緒にお泊りだってした事あるんですよ。
君と綱吉君の関係がどれほどのものかは知りませんが僕たちに遠く及ばないことは明白ですね。なんせ、綱吉君が僕を見つけたときのあの恍惚とした表情といったら。
あれは間違いなく僕に恋している目ですね。
親友にして恋人。
悪くはないポジションです。

「・・・・フフ・・・・クフフフ・・・・」
「ほら綱吉。思い出し笑いでこんな怪しい笑い方する奴とは縁切ったほうがいいよ」

おっといけない。
妄想が過ぎたばっかりについ漏れ出ていたようです。
ここぞとばかりに雲雀は揚げ足を取ってきますがこんなときこそ最愛の綱吉君の出番。

「ちょっと、どーして雲雀さんはそーやって人のこと悪くいうんですか!?」

そうそう。いいですよ、もっと言ってやってください。

「雲雀さんはもう少し協調性というものを身につけたらどうなんですか」
「僕に口答えとは、君も随分言うようになったじゃない」

脅しのつもりか、雲雀は仕込みトンファーをツナの喉元に押し当てる。
きぃぃぃぃっっっ!!!!
綱吉君に武器を向けるだなんて万死に値します!
僕のこの三又槍で串刺しにしてやりましょうか。

「いくら綱吉とはいえ、僕に歯向かえば容赦しないよ」
「俺、絶対に引きません」

あぁ!!
綱吉君の愛、溢れんばかりの愛を感じます!!
これでこそイタリアから脱獄して日本に帰ってきた甲斐があるってもんです。
さぁもう一声、僕への愛の言葉を叫んで雲雀恭弥に思い知らせてやりなさい!!

「あんなナッポー頭で生きなくっちゃならない人間の気持ちを考えてみてください!」

・・・・・・・・・・あれ・・・・・・・・・?

「人前であんな醜態さらすなんて、俺死んでも嫌です」
「うん。僕も嫌だね。あんな南国果実」
「それなのにあいつは引け目もなくこんなにがんばって生きているんですよ。
 少しは応援してあげようって気持ちになるでしょう?」
「言われて見ればなんか・・・・・・・」

じっと僕の顔を見つめて

「とても可哀想な人に見えてきたね」

哀れんだ瞳でこっちをみるなぁぁぁっっっ!!
あぁっ!気がつけば獄寺隼人も山本武も可哀想な人を見る目に!?

「だから俺たちだけでも骸と仲良くしてあげましょうよ。ね?雲雀さん」
「・・・・・綱吉がそこまで言うのなら、仕方ないね」

そういうと雲雀は骸に向かって手を差し伸べた。

「仕方ないからジャックになることは許してあげるよ。
でも、綱吉と仲良くするのは許さないから」
「・・・・はは・・・・・」

骸が心に負ったダメージは思いのほか大きい。
半分以上意識呆然とする中、雲雀との対面上の友好の握手を交わして晴れて
ガーディアン新ジャックスチェア、六道骸が誕生したのである。









悪ノリした感が否めません。

うちの骸はどうしてギャグ要員になってしまうのでしょうか?

とりあえずアニメのりまたんが最強にツンデレたので

思わず書いてみたけど予想外の長さになりました。

後悔してたりしたなかったり。

でも骸をだしにしたことは後悔してない!(きっぱり)





※こちらの背景は NEO-HIMEISM/雪姫 様 よりお借りしています。




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