ここから先は唐突に「しゅごキャラ!」にはまったさかきが
ノリだけでパロってみました。
パロ物に興味のない方、嫌悪感を抱かれる方は速やかにお戻りください。


日奈森あむ →ツナ
月詠イクト →雲雀
辺里唯世  →京子   の設定ですがよろしいですか? 

原作(アニメ)に忠実なパロではないのでご注意を。
そもそもしゅごキャラがでてこないってゆー(笑)



ドンと来い!という方はスクロールで下にGO!





























 クマとラブレター







「・・・ツナ君・・・どうしたの?」

勢いだけで声を掛けたはいいものの。
その後のことなんかまるで考えていなかった。
相手は俺の好きな学校のアイドル、笹川京子!
とはいっても彼女との接点なんてまったく無し。
片思いで終わるものだと決めつけていた。

そんな京子ちゃんが俺の名前を覚えててくれた!
なんて浮かれてる場合じゃない。
あわわ・・・・どうしよう・・・!?

「ぁ・・・ぃゃ・・・・ごめんなさい!!」

謝るのが早いか、駆け出すのが早いか。
俺は何を思ったのか、動揺していつものように逃げ出していた。

(あーーーーっ!ばかばかばかばか!俺のばか!
   夢にまで見た京子ちゃんとのファースコンタクトがぁ!!)

校舎裏まで走ると力尽きたようにがっくりとうなだれる。

「・・・はぁ・・・。きっと変な奴って思われただろうな・・・
  こんな奴・・・きっと京子ちゃんは嫌い・・・だよな・・・」

鞄の中からごそごそと取り出したちいさな包み。
パステルカラーの黄色の袋に鮮やかな緑のリボン。
京子ちゃんの誕生日を知って慌てて買いに走ったキーホルダー。
京子ちゃんみたいにふわふわした感じの白い熊。
なけなしのお小遣いで買ったのだ。

「・・・コイツも渡せずじまいか・・・」

そう思うとなんだかいつまでも手元に置いておくのが無性に切なくて包みを乱暴に握り潰す。
ゴミ箱に捨てるのは忍びなくて俺は校舎裏に生い茂る草むらの中に思いっきり投げ捨てた。

「この方がいいんだよな・・・どうせ俺なんかに振り向くわけもないんだし、
  あの熊も俺なんかといるより誰かに拾ってもらったほうがいいんだ」

キーンコーンカーンコーン

朝礼のチャイムだ。早く教室に行かないとまた先生にどやされる。
鞄を肩に掛け直すと人がいなくなった昇降口に足を向かわせる。
正直気分も乗らないし、足は思うように前に進んでくれない。

(いっそ今日はサボっちゃおっかな・・・)

ネガティブな考えが頭をよぎるととたんに体から力が抜けた。
その場にペタリ、腰を下ろしてしまう。

「・・・俺って何でこんな『ダメツナ』なんだろ・・・」

ダメさ加減に自分でもあきれてしまう。
勉強もダメ、運動もダメ、人付き合いだってダメ。
いいとこなんて一つもない。
『君が好きです』なんていう勇気だって俺にはない。
そんな人間が京子ちゃんなんていう天使みたいな子に憧れること自体間違ってたんだ。
もう京子ちゃんのことは忘れよう。

じゃりっ

足音・・・?こんな時間に誰がこんなところに・・・
見回りの先生かな?
こっそりと後ろを覗き込む。
そこには先生よりも恐ろしい人が待ち構えていた。

「ねぇ。これ君の?」

!?風紀委員長にして学校最凶の権力者、雲雀さん!
何でこんなところに!?

「学校に不必要なこんなおもちゃ持ち込むとはいい度胸だね。覚悟、できてる?」

雲雀さんの手には彼には似つかわしくないちいさな熊がぶらさがっている。
つまりはさっき俺が捨てたプレゼントの奴だ。
よりにもよって雲雀さんに見られるなんて!!
ついてない・・・最悪だ・・・
とっさの防衛本能なのか俺はバックを体の前で抱えなおした。

「なに?まだほかにも何か持ってるわけ?」

ずかずかと歩き目の前に立った雲雀さんはおもむろに俺のバックを取り上げた。

「持ち物検査、させてもらうよ」

!?まずい!そのバックの中には京子ちゃんに渡すはずだった手紙が・・・!

「ちょ!やめてください!俺何にも持ってませんからっ!」
「何にもないなら確認しても問題ないでしょ」
「いや・・・でも・・・」
「やっぱり何か持ってるね。・・・・見つけた」
「それは・・・返してください!」
「ふーん。君、沢田綱吉っていうのか。これは没収しておくよ」

雲雀さんはキーホルダーと一緒に手紙をポケットにしまった。
そんな・・・その手紙は京子ちゃんの為に書いたんだ。

「待ってください!」

俺の言葉になんか耳も貸さず、雲雀さんは立ち去ろうとする。
まるで俺の存在なんかどうでもいいもののように。
俺なんかいないかのように。
俺の気持ちをただのゴミのように。
この場から立ち去ろうとする。
俺の気持ちが・・・俺の・・・京子ちゃんへの想いが・・・
俺の・・・京子ちゃんが好きって気持ちが・・・・

「返してください・・・」
「・・・なに?・・・」
「返してください!それは俺のっ!」

ただそれだけしか頭にない俺は無我夢中で体当たりを食らわした。
ちょうど背中の辺りを狙ったのだが、振り返りざまの胸にぶつかりにいく形となる。
突然の俺の行動に驚いたのか雲雀さんは体重の軽い俺の体当たりで体勢を崩した。
その隙にポケットから手紙とキーホルダーを抜き取る。
・・・・よかった・・・
ほっとしたのもつかの間、俺もぶつかった勢いでバランスを崩し数歩たたらを踏んだ後
地面に突っ伏した。
立ち上がり、走り出そうとした次の瞬間。

ひゅっ

右頬を軽く掠めてトンファーが地面に突き刺さった。
背筋を走る悪寒に体が硬直する。

「僕に盾突くとはいい度胸だね。かみ殺されたいの?」

振り返ることもできず、ただ恐怖に心が震える。
・・・・ぁはははは、取り返したはいいけど、俺どうしよう・・・
俺、生きて帰れるかな・・・?
こんなことになるなら、さっき渡してしまえばよかった。
いや、受け取ってもらえなくてもいい。
俺の気持ちを伝えていたら・・・
最後に、最後にもう一度。
京子ちゃんの笑顔が見たかったなぁ・・・

「ツナ君?」

・・・・・・!
幻聴なんかじゃない。
そこに確かに京子ちゃんがいた。

「京子ちゃん・・・どうして・・・」
「だって授業始まるのにツナ君校舎裏に走っていっちゃうから、探しちゃった」

あまりのも場違いな京子ちゃんの笑顔に俺は自分の状況も忘れて顔をほころばせた。
俺のことを心配して探しに来てくれたなんて・・・・
ついほんのさっきまで死にそうだなんて思っていたことすら忘れてしまう。

「笹川妹か・・・。ふん、やる気失せた。さっさと教室行きな」

俺に興味がなくなったのか雲雀さんはつまらなそうに、ふんと鼻を鳴らすと
踵を返してどこかへ立ち去ってしまった。

「いこっ!ツナ君」
「え!あ・・・うん」

京子ちゃんが手を引く。
手を握ったとき、京子ちゃんは俺の手の中にあるものに気付く。

「わぁ可愛い熊さん。ツナ君もこういうの好きなの?」
「ぃゃ・・・コレは・・・京子ちゃんにあげるよ」
「いいの?」
「昨日母さんが買ってきたんだけどさ、俺こーゆーのあんまり好きじゃないんだ。
  京子ちゃん好きかなって思って持ってきたんだ」

嘘ばっかり。
何時間もお店で迷って
何十回も京子ちゃんを想って
やっとの思いで今日持ってきたプレゼント。
本当のことなんて何一つ伝えられなかったけど・・・

「ほんと?ありがとう、ツナ君!」

京子ちゃんの笑顔があって
俺の想いがほんの少しでも伝わったのなら
それだけで幸せ。

この手紙は今は渡せなくてもいい。
まだ俺の恋は始まったばかりだから。









あ・・・・・れ?

パロのつもりが・・・

何か全然世界観が違うような・・・・

ヒバツナにするつもりがツナ京だし・・・

中途半端でごめんなさい。

でもこのまま続きます。





※こちらの背景は Katzenzungen 様 よりお借りしています。




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